こんにちは。かなおです。
前回まではフェンシングの用語について紹介してきました。
今回は、フェンシングの試合のルールについて紹介したいと思います。
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◆競技時間について
競技時間は、1試合3分です。
審判の「アレ(始め)」のかけ声で始まり、「アルト(やめ)」のかけ声で試合とともに時間も止まります。
審判が試合を止めるのは主に以下の場合です。
・どちらかが突いた時
・剣やワイヤーなどの不具合で審判機のランプがついた時
・反則行為があった時
◆競技場(ピスト)について
フェンシングの競技をする場所を「ピスト」と呼びます。
フェンシングは前後に動くスポーツなので、縦長の形をしています。
・サイズ:長さ14m×幅1.5m〜2m
・材質:試合会場によって様々ですが、剣で突いても反応しないように設定します。
◆試合の始め方・終わり方について
①マスクを外して手に持ち、剣を相手の足元に向けた状態で開始線に位置に立ちます。
②審判の「ラッサンブレサリュー」の合図で、剣を相手に向けながらお互いに挨拶をします。
③審判の「オンガード」の合図でマスクを被り、開始線の位置に構えて静止します。
③審判の「エドプレ、アレ」の合図で試合開始。
④(どちらかの勝敗が決まり)審判の「ラッサンブレサリュー」の合図でマスクをとり、相手と握手をして試合終了です。
◆勝敗の決め方
勝敗の決め方は2パターンあります。
A.5本勝負
3分間で5点先取した方が勝ちです。
B.15本勝負
9分間で15点先取した方が勝ちです。最大で3分×3セット試合が行われます。
3分ごとに1分間のインターバル(休憩)を挟みながら試合を行います。
1セット目で15本取ることは難しいですが、2セット目で15本先取してしまえば、3セット目は行われません。
※5本勝負も15本勝負も同点でタイムアップになってしまった場合は、1分間のサドンデス戦(延長戦)を行います。
【サドンデス戦のルール】
①サドンデス戦の前に「アドバンテージ」を決めます。
この「アドバンテージ」は、サドンデス戦でも勝敗がつかなかった場合に有効になるものです。
アドバンテージは、それまでの試合の流れなどは関係なく、審判機のルーレット機能などで決まります。
②サドンデス戦は1分間1本勝負。どちらかに点数が入った時点で勝敗が決まります。
③1分間試合しても勝敗がつかなかった場合は、アドバンテージを持っている方が勝ちとなります。
サドンデス戦は非常にシビアです。
サドンデス戦の前にアドバンテージをルーレットやくじで決めますが、アドバンテージがあるからと言って決して有利なわけではありません。
アドバンテージがない方は、そのままだと負けてしまいますので、嫌でも点数を取りに行かないといけません。かと言って、攻めすぎても相手からカウンターを食らってしまったり、守りの技で点数を取られることもあります。
逆にアドバンテージを持っているからと言って、守ってばかりいても試合に消極的とみなされ、反則を取られることもあります。
技の力量だけでなく精神的な強さと試合を読む力、運を味方につける力もないとこのサドンデス戦をものにすることはできないのではないかと思います。
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今回は以上です。
次回もフェンシングの基本的なルールについて紹介していきたいと思います。